こんにゃくの郷土料理


さつま汁 がめ煮 れんぶ おぶつじ ふくめん
ふぐちり 山ふぐのさしみ ぼたんなべ おばんざい こんにゃ 煮味噌
きんぴら こんにゃく のっぺ こづゆ 石狩鍋 煮込みおでん、関東炊き
●さつま汁●(鹿児島県
闘鶏で負けた鳥が汁にされたと言われる、薩摩鶏を1センチ角に切り、桜島大根は、さいの目に、人参、ごぼうはささがきにし、椎茸、こんにゃく、油揚げを細かく切って、だし汁に入れて煮て、煮えたら白味噌、本みりんを加えて味付けし、最後におろし生姜と、葱のみじん切りを入れる。
●がめ煮●(福岡県)
筑前煮、筑前炊きと呼ばれ、祝いごと、祭りごとには必ずこの煮物をつくる。根菜類、人参、大根、里芋、れんこん、ごぼう、こんにゃく、鶏肉を入れる。野菜は、乱切りにして、こんにゃくはちぎって、鶏肉は一口大に切り、軽く炒めてから水、砂糖、醤油を入れて汁気がなくなるまで煮込む。
●れんぶ●(徳島県)
正月料理で、黒豆、大根、里芋、人参、高野豆腐、こんにゃく、昆布を黒豆の大きさに合わせて四角に切り、いりこのだしで、煮えにくいものから煮てゆく。黒豆は別の鍋で下煮して入れる。砂糖と醤油で味を整える。料理中に黒豆にしわがよると「長生きできる」と喜ばれる。
●おぶつじ●(高知県)
大根、人参、田芋、ごぼう、こんにゃく、豆腐などを、細かくさいの目に切り、小豆と一緒に、じゃこのだしで、ことこと煮る。旧暦11月、おとりこしの祭りに、お供えしたり、近所に配ったりする。昔から「おこと煮」「御講汁」として知名である。噛みごたえのある煮物で、小豆の入らないものは、「ぐる煮」と呼ばれ普通の日に食べる。
●ふくめん●(愛媛県)
こんにゃくは塩もみして水洗いし、せん切りにし、から炒りして醤油と砂糖で薄味をつける。白身魚は蒸して、布巾で包み、もんで脂気をとり、水にさらしてから弱火で炒り、そぼろにして、砂糖、醤油、酒で味つけする。そぼろの一部は、食紅で、紅色に染める。そぼろの白、紅色、葱のみじん切りの緑を、こんにゃくの上に、放射線状に盛りつける。そぼろの下に、錦糸玉子や椎茸のせん切りにしたものに、胡麻をまぶして敷くこともある。陳皮(蜜柑の皮)のみじん切りを最後に添える。こんにゃくが、そぼろで覆面しているので「福面」となったようだが、祝いの料理として欠かせない。和製スパゲッティと見立てて若者に薦めたい料理である。
●ふぐちり●(山口県)
鍋には、ふぐ、春菊、葱、豆腐、椎茸、しらたき、白菜を入れ水煮し、橙と醤油を合わせた汁に、薬味の葱、紅葉おろしを加えたもので、すくって食べる。ふぐはふくと呼んでいる。
●山ふぐのさしみ●(広島県)
こんにゃくのさしみである。こんにゃくに塩をふり、もんでから熱湯にくぐらせ、熱いうちに切るとうまく切ることができる。これを冷やして辛子酢味噌で食べる。
●ぼたんなべ●(兵庫県)
丹波の名物料理、猪肉、焼き豆腐、白菜、葱、ごぼう、糸こんにゃく、椎茸をだし汁で煮、白、赤味噌、みりん、酒を加えただしで煮込む。
●おばんざい こんにゃ●(京都)
12月8日針供養の日には、京都では、このおかずを欠かせない。黒こんにゃくを、湯がいてから角切りにして、濃いめの鰹だしに酒、醤油、鷹の爪(唐辛子)を輪切りにして、汁気がなくなるまで炊く(煮る)。
●煮味噌●(名古屋
野菜と八丁味噌とだしを煮込んだ鍋料理。だしは鰹節を使い、ここに大根、ごぼう、人参、里芋、こんにゃく、油揚げ、葱、を適当な大きさに切って入れ、火が通ったら、八丁味噌を丸めて点々と置き、味が馴染んだら食べる。
●きんぴら こんにゃく●(全国)
細切りこんにゃくを軽く湯がいてから醤油、砂糖少々と唐辛子細切りを合わせて炒り煮する。ごぼうやひじきを入れてもよい。
●のっぺ●(新潟県)
里芋、人参、椎茸、れんこん、こんにゃく、鮭などを形をそろえて切り、貝柱のだしで煮て、醤油、酒で味つけし仕上げに魚の目(いくら)をのせる、冠婚葬祭には欠かせない、暮正月の料理、どこの家でもたくさんつくり主婦の手休めとなるので重宝される。
●こづゆ●(福島県
会津地方では冠婚葬祭には欠かせない。里芋、人参、茸、こんにゃく(糸こんにゃく)、貝柱など、祝いには奇数の具を使う。材料は小さめに切って、水がかぶるくらいに浸して煮る。だしには貝柱を使う。具が煮えたら、酒、本みりん、塩、醤油で味付けし、仕上げにいくら、豆腐、青みなど加える。武家料理の名残でこづゆで馳走になり、他の料理は家への土産とする。
●石狩なべ●(北海道)
鮭をたっぷり使った鍋料理、十勝鍋、秋味鍋とも言う。鮭の身とあら、白子を食べやすい大きさに揃え、筋子は皮をはがしておく。豆腐は角切り、白菜、椎茸、葱、春菊、人参、大根、など切り揃えておく。鍋に昆布を敷いて、本みりん、醤油少々を合わせた味噌を中央において、野菜を入れ昆布のだし汁を注いで煮る。白子、鮭、豆腐、しらたき、春菊などはあとから加える。あまり煮過ぎないようにするのがコツ。小鉢によそって山椒の粉をふって食べる、似たものに「三平汁」があり、これには酒粕が入る。
●煮込みおでん、関東炊き●
丸い銅製の鍋に蒲鉾、はんぺん、ちくわ、さつまあげ、ちくわぶ、すじ、ゆでたまご、がんもどき、焼き豆腐、こんにゃく、糸こんにゃく、昆布、大根、ごぼう、人参、やつがしら、里芋、椎茸、銀杏、筍、なんでもありだ。関西風の白味噌つくりも人気があるが、濃いめの関東風でこんにゃくがたくさんはいっていないと喜ばない常連が多い。